わたしの人生語呂合わせ

OLの穏やかな思考

都合のいい女と手際のいい女

 

この間飲み会で交際相手に求めるものは?と聞かれてわたしより頭が悪く、わたしを面白がってくれて、一人で生きていける(身の回りのことが自分でできる)と答えたらふつうに引かれた。ほんとうに自分のことしか考えていないんだな!

このエベレスト並みのプライド、一朝一夕ではどうにもならない。本人が諦めちゃっているから。

 

一人でいる時間が一番大事だから、それを邪魔しないでほしいと思う。その代償としての孤独やさみしさを、どう処理するかということはだいたい考え尽くしてしまった。こういうネガティブな感情は生理現象みたいなものだ。生きている以上沸き起こってくるもの。誰かといてもさみしいときはさみしい。

 

そんなことはまあ、いつも考えている話だが、今回は都合のいい女について。

この間男と出かけた話は書いたが、その男がその時食べたワッフルがおいしかったというので、専門店を調べてURLを送りつけた。もちろん、わたしは向こうを悪からず思っているので、あわよくばまた一緒に出かけようと思ってのことだ。特に解説するまでもない当たり前の行動だ。わたしにとっては。

次の約束にスムーズに移行できるように情報を探す、よく言えば手際のいい女だが、向こうは何もしなくても出かける先の候補が送られてくるわけで、そういう意味では都合のいい女かも知れない。ググってURLをコピペするくらいなんでもないけれど、こういう小さいことがわたし担当みたいになっていくと、気づくとお金を出す人とそのほかをする人になっていくのだろう。そしてわたしはそれを、美しい役割分担として受け止める。

 

女友達と会った時も、彼女が仕事が終わるまでの待ちの時間に店を調べた。この間宴会をした時に溜まったポイントでタダ飯にしたいと思ってその系列店に電話をかけた。金曜だったし、わたしは飲食店の待ち時間は無駄と思っているのでむしろ進んで色々調べたわけだが、これもかなり都合のいい女である。相手からしたら、待ち合わせ場所に着いたら店が決まっており、お金を払う必要もなく好きなものを飲み食いできたということになる。ちなみに、このときは当日に向こうに呼び出された。彼女はツイッターでも呼びかけていたらしく、わたしは完全にワンオブゼム、それなのにここまでしてしまうのはやばいのかもとふと思った。中学からの付き合いだから、手際のいい女だと思ってくれているはずだが。そしてまたわたしは、これはわたしの役割と思っている。

 

都合のいい女になってしまうのは、プライドが高すぎることと実は関係している。プライドが高いので、失敗したくない。失敗したくないので、下調べをたくさんする。はたからみれば情報収集ガチ勢だが、本人はどうか失敗しませんようにと思っている。飲み会をやる時もそう。日頃昼に外で食事をするのも居酒屋を探すためだ。ほんとうは席を立つのが嫌いだから外に出たくはないが、居酒屋データベースがないと若手は困ってしまう。

 

そしてこの一連のすべてのこと、色々調べて手配して蓄積するまでを、わたしはわたしの役割と強く思う。わたし以上にうまくやれる人なんかそうそういない、と思う。そうやって自分に酔うためなら、食べログに張り付くことも何件も電話をかけることもなんとも思わない。結果としてそこまで失敗したことはないけれど、これを組織の中でなく個人との関係の中でやると都合のいい女となる。

都合のいい女が悪いか、といえば悪いだろう。プライドが高いゆえの自虐だからだ。自らを使いやすいポジションに置くこと、それは手間を引き受けることで自己防衛するというかなり不健全な振る舞いだと思う。結論、自分のことしか考えていないのだ。他者に与えているように見えて、与えるつもりなんてさらさらない。強く言ってしまえば社会性がないわけなので、社会で生きるべき大人として必要なものが欠落している。

 

自分でもあまりのプライドの高さをもてあそんでいる。周りの人に対する感謝は当たり前にあるし、仕事ではそこまで自己主張激しくないし、まあそれでもよく喋る女と思われているはずだが、一応なじめてはいる。社会性が全くないわけではないが、ゆえに時折自分が守っているなにかの大きさに愕然とする。早く捨ててしまいたいと思う。そうやって俗世から一歩離れたい。自分といったつまらないものへのこだわりを捨てたい。

自分が女として、社会人として、生活者として価値が低いと思っているからこそ、最後に残ったのがつまらないプライドになっているのだと思う。きっと、男ができて、仕事ができて求められている資格を全部とって、家事ができるようになれば解放されるのだろう。しかもこれ、たぶんないものねだりになるのでどれか一つではだめだ。自分が思う完全な人間になるまで、戦いは続く。そしてどこかで自分を諦めて落ち着くまで。